介護士シュカの読書メモ

認知症、介護の本etc... 読んでみた

『GoGo! 介護』

 

Go Go! 介護

Go Go! 介護

Amazon

イラストレーターで介護士の著者によるコミックエッセイ。

特養〜訪問介護という職歴から、初めて介護業務についた時に感じた緊張感、怖く感じた先輩職員も、こういう接し方やこんな一面あるという発見、様々な利用者さんの様子とその対応をコミカルにわかりやすく描かれています。

介護って大変なんでしょという世間一般の見方がありますが、例えば排泄介助って大変というのもこんな感じでした、と慣れていく様子には共感しました。暴言を吐く利用者さんの別の一面、訪問介護で利用者さんが出てこないという焦りと対応などの他、重度認知症の方の一言に思いをめぐらしたり、人と接することで日々色々思い感じることがある、というのが伝わってきます。

「不自由でも豊かなキヨさんの話」と「生きると決めたセンムの話」を読むと、生きるってことってなんだろうって考えます。キヨさんは自力で動けないけども、感情が豊かで、色々なことに挑戦しています。センムは筋ジストロフィーの他色々疾患があり、寝たきりです。作者が「もし病院で寝たきりになったら死んだほうがマシだよね〜」という回想の一コマの後、センムがその状態になって生きてやろうと思ったと語ります。実際にこのような方々と出会った事はないのですが、このコミックを通じて、人間が生きることやそこから感じ取ったものが伝わってきます。

番外編で「古武術式介護」を少し紹介されていましたが、興味を引きました。提唱者は岡田慎一郎さんという方だそうです。気になる!